靴紐は脇役?

靴紐なんて脇役。そう思われるかもしれませんが、これが中々大切なものです。

161129_1

161129_2

靴紐はしっかり締め上げてこそ靴本来の力が発揮されますし、すぐに解けてしまう紐はストレスになります。そのような点を考慮して、delightful toolではロウを引いていない平紐を使っています。

 

161129_3

強度を考えるとロウを引いた平紐もありますが、ロウ引きの平紐は使い始めが解けやすくイマイチしっくりきませんでした。また丸紐でなく平紐を選んだのは、解けにくくしっかり引き締められるからです。

見た目の好みが分かれるところではありますが、機能面を最優先に考えた結果ですのでご理解いただければ幸いです。

良い靴ってありますか?

「良い靴、お勧めの靴ってありますか?」

靴の世界にいると聞かれることが多々あります。このブランド、このモデルという明確な答えを期待されているとは思うのですが、これがなかなか難しい。私に合う靴であっても、それがその人に合う靴とは限らないから。「誰にとっても明確に良い靴」というのは存在しないのだと思います。

私にとっての良い靴とは「ついつい履いてしまう靴」

161128_1

何の変哲もない普通の黒靴ですが、どんな状況でも安心して履くことができます。その日の天候が少し不安でも、その日に歩く距離が少し長くてもこの靴なら大丈夫。そう思って家を出ることができます。

ついつい履いてしまう靴が玄関に5足揃っている。そんな生活ができれば良いなと思っています。これならどの靴にも出番が回ってきます。定期的に履いて、定期的にメンテナンスをする。それが靴にとっても良い環境です。

ついつい履きたくなる数足を揃えたいと思い、今まで色々な靴に興味を持って買ってきたのだと思います。その分多くの無駄も出してしまいました。これは反省しなければいけません。

これから革靴を買おうと思う方には、そんな無駄や失敗、後悔がないようお手伝いしていきたいです。

マッケイはグッドイヤーに劣るのか?

3

 

セメンテッド、マッケイ、グッドイヤーウェルテッド、ハンドソーンウェルテッド…


革靴に興味を持って色々検索するか、靴雑誌を開けばほぼ確実に目にするワード達です。

上記のワードは全て「靴の製法」です。靴の製法というのは靴の上部(足を包む部分、アッパーと呼びます)と底材を接合する方法のこと。今回はそれぞれの製法の構造的な説明は省かせていただきますが、セメンテッド→マッケイ→グッドイヤーウェルテッド→ハンドソーンウェルテッドの順に製造における工程数が増えますし、人の手がかかります。ですので製法以外の条件が同等であれば、ハンドソーンウェルテッドの靴が一番高価になります。

※マッケイ製法とハンドソーンウェルテッド製法については、以前のブログでご紹介しております。

 

よくある誤解


ここで陥りがちなのが「工程数が多く、価格も高い製法で作られた靴が良い」という誤解です。例えばグッドイヤーウェルテッドの靴がマッケイの靴より絶対に優れていると捉えてしまうこと。これは実はもったいないです。靴の製法に関しては「明確な優劣は無い」と捉えていただいた方が、良い靴選びができます。

 

欲しい革靴のイメージが大切


大切なのはどんな革靴が欲しくて、どのように履きたいのか。なんとなくでも構いませんので、靴屋さんに行く前にイメージしてください。きちんとした靴屋さん、スタッフさんであれば的確なコミュニケーションでそのイメージを把握してくれるはずです。

「すっきりスマートな印象の靴」が欲しければ、お勧めされる靴はマッケイ製法かもしれません。

「長時間歩くため靴」が欲しければ、お勧めされる靴はグッドイヤーウェルテッド製法かもしれません。

「最初から柔らかく、価格が抑え目の靴」が欲しければ、お勧めされる靴はセメンテッド製法かもしれません。

靴の製法とは「この製法だから良い」ではなく、「(価格も含めて)このような靴にしたいからこの製法」として作る際に選ぶものです。ですので靴をお選びになる際も「この製法ありき」ではなく、「このように履きたいからこの製法」と考えると自然な流れで良いなと思います。もちろんこのご提案をきちんとするのは我々靴を販売するものの役割です。知識は必要ございませんので、ストレートに「こんな形、履き心地の靴が欲しい」とお伝えください。

なんで革靴を履くのか?

blog161126

革靴のイメージ。

「スーツや制服の時などに履かなければいけないもの」

だからカジュアルな服装には革靴を履かない。これは事実だと思います。

でも、これは革靴の良さであるとも思います。スーツや制服の時に履くということは、革靴がきちんと見せる(見てもらう)ためのファッションアイテムだから。カジュアルでも革靴を愛用しているのは「きちんと服装に気をつかっている人」と見てもらおうとする気持ちが私にあるからだなと、今更ながら認識しました。これが革靴の全てだとは思いませんが、一つの大切なこと。

「なんで革靴を履くのか?」

ふと頭に浮かんだ疑問の答えの一つでした。革靴を愛用するみなさんの答えはいかがでしょうか。是非教えていただきたいです。

オーダーの靴屋さんを探す方法

革靴のオーダーに興味を持たれた場合、まずはネットで検索されると思います。「革靴 オーダー」「オーダーシューズ」「ビスポークシューズ」といったワードで検索をしていただければ、色々なホームページが見つかります。

今から10年ほど前、私もオーダーで靴を作ってもらおうと思いネットで色々と検索しました。しかし自分が思い描く靴のイメージに合うホームページを見つけるのは中々大変でした。検索結果から製作事例の画像にたどり着いても、靴のイメージが一致しなければまたやり直し。また上位表示されるホームページが必ずしも目的に合うわけではありません。これが手間でした。画像検索という手もありますが、今でしたらインスタグラムからオーダーの靴屋さんを探す方法もお勧めです。

 

インスタグラムでオーダーの靴屋さんを探す


1. ハッシュタグで検索します。

2.「オーダーシューズ」「ビスポーク」のワードを入力してみて、ご自身のイメージしている靴と近い画像を見つけます。

3. オーダーの靴屋さんであればアカウントのプロフィールにURLがあるはずなので、その靴屋さんのホームページやブログをチェックします。

2.に関しては「革靴」のワードで検索する方法もあります。ただしこのワードですとオーダーの靴屋さん以外のアカウントからの投稿がたくさん含まれています。最初は靴の画像ではなく「木型」「型紙」「ミシンなどの機械」「製作途中の靴」などの画像を探してみてください。そこからアカウントをチェックします。そのアカウントからの投稿でイメージの靴に近い画像が見つからないかチェックしてみてください。

 


ご自身でボンヤリとでも靴のイメージがある場合は、画像に特化したインスタグラムが役に立ってくれます。グーグルやヤフーでの検索と合わせていただくことで選択の幅も広がりますので、色々な靴屋さんを知りたい時には是非お試しください。

note
Instagram
X
facebook