タンニン鞣しの革

本当に良い天気です。店内にもちょうど良い光が射し込み、ご紹介したかった革の色味もしっかり撮影できました。

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delightful toolで扱っている革はイタリア製、タンニン鞣し(なめし)のものが中心です。鞣しとは動物の皮を腐敗、硬化しないよう「革」に変化させる工程。タンニン鞣しは植物に含まれるタンニン(渋)のエキスを使って鞣す方法で、その革は優しく暖かい雰囲気を持っています。

 

「色や質感の変化をより楽しめる」

私がタンニン鞣しの革を好む、大きな理由です。

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店頭に並べている靴は3年選手。(3年も待たなくても良い変化は出てきますのでご安心を)最低限のメンテナンスは必要ですが、このような革ですと靴の手入れも楽しくなってくるはずです。

デザイン、履き心地、革の変化。その全てを合わせて、delightful toolの革靴を楽しんでいただければ幸いです。

形にする

一昨日ご紹介したdelightful toolのオリジナルエプロン。

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以前の仕事で「一日中ストレスなく着用できて、かっこいいエプロンが欲しい」と思ったことがきっかけで作ったアイテムです。

思い立ったは良いけれど、もちろん私一人の手で形にできるわけもなく…私のアイデアから型紙を起こしてくれた洋服屋さんがいて、良い生地を譲ってくれた方がいて、小ロットでも縫製をしてくれた方がいて。色々な人達の協力で出来上がりました。

一つのアイテムを形にするって簡単では無いなと。当たり前ではあるけれど、大切なことを感じさせてくれました。

革靴もカットソーも同じ。簡単に形になっているものなんてありませんので、作り手の方達のストーリーをしっかりお伝えして、使い手の皆さまにお渡ししたいと思っております。

オリジナルエプロン

delightful toolオリジナルアイテムの一つ、エプロンをご紹介いたします。

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フリーサイズ

価格は¥18,360(税込)

生地はオーガニックコットン100%の帆布。厚みはありますが、非常に柔らかい生地です。丸一日エプロンを着ける仕事をしていたので、長時間の着用でも疲れないよう試作を繰り返して完成したアイテムです。

 

背中で交差させて肩から掛けます。首にループを掛けるものに比べて着用の手間はかかりますが、こちらの方が首や肩にストレスがありませんでした。

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色々試す中で、クロス部分のループが重要なことを発見。ある程度遊びを持たせたループにもう一方のストラップを通すことで、肩からズレるのを防いでくれます。(ループがないと、ストラップがずり落ちることが多々ありました)

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胸部分の幅。私はそこそこ肩幅があったので、この部分を広く取って試作をしてみたのですが意外とストレスが。現在の幅は試作していた当時、他のスタッフにも試してもらいベストと思った広さにしています。

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ここからはディテールについて。

ペン挿しは右に。左手で持ったモノ(私の場合は靴でした)を左胸に当てて固定しながら作業…を想定しての配置です。

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左胸は左手で持ったモノで擦れやすい部分でしたので、胸当てをつけました。

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若干膨らみを持たせたポケット。実用性、デザインのどちらも考慮して、斜めにつけています。

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ストラップを通す金具(Dカン)は真鍮です。

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使い心地、着心地ともに良いバランスにできたと思っています。「当たり前のようで、人とはちょっと違うエプロン」を探している方、いかがでしょうか。

革靴にクリームを塗る

革靴をお手入れする際の基本はブラシ。一昨日のブログでお伝えした内容です。それではブラッシングをしても、革靴の表情がイマイチのときはどうするか?

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クリームの出番です。革靴に塗るものは色々とありますが、ビンに入ったハンドクリームのような柔らかさのもの(ラベルに乳化性と書いてあるもの)を選んでください。革靴の色がよほど落ちていない限りは、無色(ニュートラル)のクリームで問題ありません。

ポイントはクリームの塗る量と塗り方。

専用のブラシを使います。

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一回に取る量はこのくらい。沢山塗ってもベタつくだけで良いことはありません。

そして塗り方。「表面の擦れ跡が気になる」「ツヤをしっかり出したい」そんな部分は、このようにブラシをしっかりと押さえつけてクリームを刷り込みます。

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少量のクリームを革にしっかりと刷り込む、これがクリームを塗る際のポイントです。この後は一昨日にご紹介したブラシで、全体を思い切ってブラッシングしてください。クリームを吸収するタイプの革であれば、この流れでだいぶ綺麗になります。

履き心地の良さ?

本当の履き心地の良さってなんだろう?

靴に携わる多くの人が考える問題。でも絶対と言える答えは見つからない。

 

あらゆる靴メーカー、ブランド、ショップ…

それぞれに履き心地を良くするための論理(少し大げさですが)があります。大切なのは靴を履く人が何を求め、どう感じるか。ですので革靴を買う時は、その靴を良く知っている販売員と十分にコミュニケーションを取ってほしいです。合わないと感じたら「買わない」と決断する勇気も必要だと思います。

革靴のこと、あまり知らなくても大丈夫です。プロであれば、カウンセリングで必要なことをきちんと聞いてくれますので。私もカウンセリングには、十分な時間と力を注ぎます。delightful toolの靴ではご要望にお応えできないことがあるかもしれません。そんな時は「ここなら…」と思えるブランドや靴屋さんのご案内もいたします。

 

長くなってしまいました。最後に履き心地を良くするためのdelightful toolなりの考えをお伝えします。

踵から土踏まず周辺は、しっかりとホールドする構造です。靴ひもをはギュッと締めて履いてください。

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それに対して親指の付け根から小指の付け根部分は、締め付けが強くならないようにしています。指先には適度な開放感があります。

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当たると痛みが出やすい小指部分。当たりが出にくいよう、独特のラインを描いています。

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計測、試し履きをしたからと、無理なお勧めはしませんのでご安心ください。「どんな靴なのか?」「好みに合うのか?」ご自身の足で感じていただければ幸いです。

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