delightful tool

作り手が丁寧に作りこんだ道具を、使い手にきちんと伝え、届けます。

変わること〜靴紐について〜

庭の梅が花をつけていました。2020年2月で、大和市の事務所/アトリエを開けるようになってから丸3年が経ちました。

現在、月にほぼ1回のオープンではありますが、お問い合わせをいただく機会も増えてきました。ありがとうございます。

続けることの大切さを改めて感じつつ、続けるなかで変わらないことと変わってきたことがあるなと考えていたところです。

基本的な革靴への考え方は変わっていません。

『試し履きについて』

『オーダーシューズの仕組みと価格の捉え方』

delightful toolとして伝えなければいけないと思い、3年以上前に書いたものです。不定期に自分で読み返しても大きな加筆修正はしていませんので、やはりこのあたりの考え方はdelightful toolを始めてから今まで変わっていないようです。

一方、活動を続けるなかで変わってきたこともあります。それは靴のディテールであったり、革のラインナップであったり、製法(靴本体と底材の接合方法)の捉え方であったり。パッと頭に思い浮かぶだけでも結構な数があるなと思っています。

たとえば靴紐。

delightful toolを始めた当初は、紐としてしっかり引き締めができて解けにくい「ロウが引いていない平紐」が最適解と捉えていました。しかし実際に自分で靴を履き続け、オーダーしてくださった方々の声に耳を傾けてみると、選択肢をもう少し広げるべきだと考え直しました。

締める、緩めるを繰り返すことで平紐に生じた捻れは、非常に目立ちます。見た目の問題なので気にしなければ良いのですが、あまりにも捻れているとさすがに私も気になっていました。

丸紐は、捻れていても見た目ではわかりにくいです。余計なことを気にせず付き合いやすいメリットは大きいと思い、現在は丸紐もラインナップに加えています。(使い始めからの解けにくさを考慮して、ロウを引いていない丸紐を選びました)

細かなところではありますが、靴紐の両端の処理方法も見直しました。

当初定番と考えていたのは、金属チップによる処理です。金属チップは割れる心配がありません。見た目に重厚感があって、紐を通す穴の金属(ハトメ)と色を揃えたときの一体感がある仕上がりも気に入っていました。

しかし実用面では一つデメリットがありました。金属チップは重さがあるので、歩行時に紐の両端が遊んでしまいます。遊んだ紐の端が蝶々結びの輪の中に入ってしまうと、結びを解く際に紐が絡んでしまうのです。これは靴を脱ぐときのストレスになってしまいます。

このストレスを避けるため、一般的な端の処理をした紐も用意しました。この処理方法であれば歩行時に紐が遊んでしまうことはありません。ただ金属チップと違って割れてしまうので、その点も考慮してどちらにするかを選んでいただいています。

この先もdelightful toolの芯がブレることはないですが、このような変化を積み重ねるのは大切だと考えています。

「活動を続けるなかで、これが良いと考えるようになりました」

今回の靴紐に限らず、これからもこのブログでみなさまにお伝えしていきます。

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